キスの時間が分からない、とあなたはいつも言いますね。
どれだけキスしてればいいんだ?
どれだけキスをしていれば苦しくないんだ?
キスをしているとずっとずっとキスをしたくなって、もうこのまま離したくないと思う。
それじゃあ駄目だ、とあなたは言います。

抱きしめる時も同じ。
どのぐらい抱きしめればいいのか分からない、とあなたは途方に暮れます。
あまりに強すぎると私がつぶれてしまうし、あまりに弱いと私が不安になる。
どれがちょうどいい、のか、いつもあなたは分からない。
ねぇでも、そんなこと気にしなくて良いのに。

あなたがキスしたいだけキスをして。
あなたが抱きしめたいだけ抱きしめて。
それで死んでもそれでつぶれても、あなたの腕の中なら私は満足です。

でもじっさい、恥ずかしくてそんなこと言えない私は、ただ微笑むだけです。
どれぐらい?と聞くあなたに私は笑って返すだけです。(ごめんなさい、卑怯で)

でもいつか、また明日、あなたがキスをしてくれて、どれぐらいキスをしていればいいんだ?と聞いてくれたら、私はこう答えましょう、せめて。
大好きですよ、愛しています。私の大好きな大好きな恋人。



「息が止まるくらいでいい」





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