※ちょっとえろいかもしれません。
ちょーーーーーっとだけね。
























 私は道流が好きで好きで好きで大好きなので、仕方なく道流を抱きしめるしかない。本当はもっとね、もっとね、たくさん言いたいのよ!もっとね、もっとね、たくさんたくさんしてあげたいの。
でも私馬鹿だから、これしか思いつかないわ。抱きしめることと、好きよと精一杯思うことしか、私には出来ないわ。
ちゃん?」
道流がふわりと私の髪をなでてくれる。うわああ私これ好きなの。あなたの大きな手に自分の頭が隠れてしまう瞬間。私の少ない自慢の髪の毛に、あなたが触れているという優越感。
「なあに、道流」
私は目を閉じて彼の声を聞く。ここは彼の部屋で、私は彼と二人きりで、もうなにも邪魔をするものなんてない。幸せね。ね、幸せね。
「お腹減った?」
「うー、あんまり」
「何か作ろうか?」
「いい」
ふるふると首を横に振る。だって、今はそんなことよりこうしていたいのだもの。三大欲求よりも、あなたにくっついておきたい。ああ、私いつか死んでしまうかもしれないわね!
「そうかい」
道流の声は優しく、甘く、私の髪をなでる。私は目を細めて彼の顔を見る。整った綺麗な顔。頬にそっと手を置くと、それは大変冷たかった。私は少し驚いて彼の髪の毛に触れる。暖かそうな茶色の髪の毛も、少しだけ冷たかった。私はもっと驚いて、彼の温かいところはないかと探す。それがくすぐったかったらしくて、彼は笑った。
ちゃんくすぐったいよ」
「道流」
私は彼の声を温かいと思う。でも彼の体に温かいところがないなんて、いやだ。そう思って耳に触れた。
「ひやぁっ」
道流が変な声を出した。けれどもそこは温かかったので、私はようやく安心して彼の腕の中に戻る。手は耳を触れたままで。
「ひっ、、ちゃん、お、俺耳触られるの、にが、て…」
「そう」
彼の耳はふにふにとしていて細くやわらかい。耳さえも整っている彼のその線を指でなぞると道流はひときわ大きい変な声を出した。
「も、や、めて…」
「嫌なの?」
私は彼の顔を見つめて聞く。彼は顔を真っ赤にしていた。そして、私から眼をそらせて呟く。
「へ、へ、変な気持ちになるから止めてくれ…」
「そう」
私は無表情でいたつもりだったけれど、道流は青ざめた。
だから私はにぃっと笑っていたのだろうと後で気付いた。
けれどその時には、道流は悲鳴をあげて倒れた後だった。





意地悪じゃないわ




(あなたが好きなだけ)




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え、なに、これ…。
道流は受けだったのかヽ(´―`)ノ
2009/03/04



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